茶文化

お茶の種類

製法によるちがい

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お茶は「チャノキ」の葉を摘み取って加工して作りますが、その製造方法によって区別されています。
お茶の葉は摘み取られた瞬間から含まれている酵素の働きで酸化していきます。
その働きを止めるために葉を加熱しますが、どの程度で止めるかで種類が分かれます。
なお、酸化酵素の働きを業界用語で「発酵」と呼びます。

不発酵茶(緑茶) つみ取った葉を短時間の内に加熱して、酵素の働きを止めたもので、いわゆる「緑茶」です。
半発酵茶 ある程度発酵させてから加熱して止めたもので、代表的なものはウーロン茶です。
発酵茶(紅茶) かなり発酵を進めてから加工する、紅茶です。
後発酵茶 一度加工した茶葉を、微生物の作用により発酵させたもので、中国のプーアール茶や日本の碁石茶がこれにあたります。

緑茶の種類

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製法からいうと、日本茶はほとんどが「緑茶」となります。
ひとくちに「緑茶」といっても栽培法や加工の仕方によっていろいろな種類があります。

煎茶 露天で育てた茶園の新芽を加工します。さわやかな香りと上品な渋みのある味わいです。
かぶせ茶 覆下茶園で15日程度日光を遮った新芽を加工します。煎茶のさわやかさと玉露のうまみを併せ持っています。
玉露 覆下茶園で20日以上日光を遮って育てた新芽を加工します。
かりがね 玉露や煎茶の茎を集めた「茎茶」で、安価でありながら味わいのあるお茶です。
抹茶 覆下茶園で日光を遮って育てた新芽を蒸してから揉まずに乾燥させた「てん茶」を茶臼で粉末にしたものです。
ほうじ茶 「親子」(新芽(子)の刈り残しと親葉)を揉んで加工したものを焙じた香ばしいお茶です。
京番茶 番茶は「晩茶」ともいい、大きくなった葉を加工したものです。一般的に「番茶」は古葉を揉んで加工したものですが、京番茶は京都独特のもので、葉を蒸して揉まずに乾燥し、ほうじ茶のように炒ったものです。葉や茎の形が残っており、香ばしい香りがあります。

参考:「おいしい宇治茶の楽しみ方」(京都府茶共同組合)