大宮神社(おおみやじんじゃ)
- 神社仏閣・史跡
「田原祭(三社祭)」の三社を構成する荒木・郷之口両地区の氏神で、光仁天皇の宝亀元年6月の勅命によって、雙栗天神社よりこの地へと遷宮されたと伝えられています。現在の祭神は、天照大神、大己貴尊、瓊瓊杵尊の三神です。
また合祀社として、田原天皇社(施基親王)、八幡社(応仁天皇)があり、末社としては諸戸神社(紀諸人)、御霊神社(崇道天皇=早良親王)がまつられ、これらの祭神は、荒木地区の産土神として、はじめは大宮の社と称され、いつしか大宮大明神社と呼ばれるようになりました。
創建後、社殿は、平治の乱と南北朝時代の二度にわたって焼失しましたが、その度に再建遷宮されました。現在の建築は、江戸時代初期から中期のものと考えられ、三間社流れ造りです。
宇治田原には天智天皇の第七子として生まれた「施基(しき)皇子(田原天皇)」が屋敷を構えたという伝承があり、「天皇」という地名もそこからきています。近くの「天皇谷」背後の山上に御陵が作られたことから、皇子をまつる社は最初山上に作られていたといいます。
神社の下、現在の中央公民館付近には7世紀後半に創建されたという「山瀧寺(さんりゅうじ)」が存在していたことから、谷底から引き上げられたという鎌倉時代の宝筐印塔や文殊菩薩の梵字が刻まれた自然石など、むかしの神仏習合を伺わせる遺物が境内に遺されています。また、現在の手洗鉢は山瀧寺の塔心礎であったといわれています。
見学のポイント
町指定文化財:宝筐印塔(ほうきょういんとう)
アクセス
【住所】
宇治田原町大字荒木小字天皇38
【交通アクセス】
公共交通
JR奈良線「宇治」駅、京阪「宇治」駅、近鉄「新田辺」駅から京都京阪バス「維中前(いちゅうまえ)行き」「緑苑坂(りょくえんざか)行き」「工業団地行き」のいずれかに乗車、「大宮道」バス停下車、徒歩約12分
【問い合わせ先】
0774-88-6360